官足法の便利帖

線維筋痛症

線維筋痛症


何でこんな辛い病気に冒されてしまうんでしょう。
この病名で固定されるには他の類似した病気も一度疑わなくてはならないらしい。
胸筋痛症候群、過換気症候群(HVS)、慢性骨盤疼痛性障害(CPP)、過活動膀胱(OAB)過敏性腸症候群(IBS)、機能性ディスペプシア(FD)、関節リウマチ(RA)、シェーグレン症候群 、緊張型頭痛、むずむず脚症候群 、更年期障害、脊椎関節炎 、SAPHO症候群・・・もう、うんざり症候群です。
こんな訳の分からない症状が併発していることも良くあるとか。


原因は不明です、とどこを調べても書かれています。
ストレスとの関連が強いらしい。
では神経症なのか。
そうかも知れない。
神経を麻痺させる薬物が有効らしいことからも分かる。


先日この病気で苦しんでいる女性が、同じ症状に苦しむ人たちのために、情報発信の活動をしているというニュースもあった。確たる治療法がない難病との闘い。自分に降りかかっていたらと思えばぞっとします。


慢性的、持続的に休みなく続く広範囲の激しい疼痛(引用:Wikipediaこれがどれほど辛いか、詳細が読めます)です。
お気の毒でどう接して上げたら良いかも分かりません。
ちょっとした刺激でも全身に痛みが飛び火するかも分からないのに、ウォークマットのような激しい刺激をお勧めできるものでしょうか。
・・・それでもやって欲しい、親指を激しく揉んで欲しい、命をかけてもする価値はあると思います。そしてとにかく首を保護して欲しい。首から上の血行を如何に改善するか、それしかこの難病を根治する方法はないように思います。


痛覚というのは、身体の異常を緊急に伝えるための防衛本能です。
必要があって脳で変換される信号です。


しかし、実際には異常は発生していない(怪我や内部の破壊は認められない)のに、激しい痛みを感じる、というのであれば、痛覚神経に間違った信号を送っているものがあるはずです。


幻肢痛という現象があります。
事故や手術で失った手足が、ないにもかかわらず実際に残っているように感じることを幻肢(げんし)と言い、失ったはずの手足が痛むことを幻肢痛と言います。
痛みを感じている手足が実際には存在しないため、痛み止めは効きません。
脳が未だに手足を失っていないものとして錯覚しているのです。


このような現象が起こるのであれば、脳内で起きる何らかの異常により、あるはずのない痛みを感じてしまう、ということも不思議ではありません。


半空間無視という病気があります。
身体の右側、あるいは左側、もしくはその一部だけ、そこにあるはずのものを感じないこと。あっても見えていない。例えばノートの半分を不自然にあけた状態で文字を書く。
ノートの半分が見えていないのです。


脳というのは神の作った誰にも超えることができない絶対無二のコンピューターです。


目を右から左に高速で動かした時に、景色は動きながらもちゃんと見えています。
ところが、本当は動かしている途中の景色はほとんど見えていないそうです。
超高性能のコンピューターが景色をつなぎ合わせて見せているだけなのです。


どんどん話は反れてゆきますが、サヴァン症候群という一種の知的障害があります。
この症状は、社会的な協調性やコミニュケーションにおいて欠如、自閉症的傾向にあるとされるが、必ずしも決まった法則がある訳ではありません。
常人にはあり得ない卓越した記憶力を持った人や、芸術の分野で非凡な才能を発揮した人などの例があります。


一度見た景色を隅々まで写真を撮ったかのごとく記憶して、それを絵に再現することができる画家の話も聞いたことがあります。その人はとてつもない天才なのでしょうか。
他のことに関しては凡人以下のことしかできなかったりするのです。


脳は見たもの全てを記憶できるよう作られており、それでは常人は生きてゆけない。
精神的にもたない。人は忘れることでストレスから開放されるようにできている。
脳はあえてその能力を落として我々を生かしている。
そんな風にも考えられるのです。


脳は生きて活動するなかで、身体のどの部分よりも多くの酸素を必要としています。
そのために、常に新鮮で生きの良い血液が必要です。


それがいつの頃からか不足し始める。


頭痛の種から始まり、目や耳や鼻、といった頭部器官の不調となり、自律神経に乱れが生じ、記憶力が低下し、血管が切れて寝たきりになることもある。
それが起源は必ず頭部への血行不良にあるはずです。


現代病でもある、うつ病、双極性障害、不眠症、パニック障害なども同じ火種。
子供の自閉症もやはり同様。


ホルモンの急激な変化がある時期に起こりやすいのが自律神経失調症です。


女性の妊娠中や閉経期(更年期障害)。
子供の成長期(小学生~中学生)に起きる起立性調節障害。
男性も前立腺肥大、前立腺がんが多くなる50~60台に、生殖腺の変化による男性更年期障害というものが確認されるようになりました。


これは生殖腺ホルモンが大きく変化する時期、ホルモンの分泌を働きかけるために脳下垂体という脳の一部器官が働くのですが、通常よりも多くの酸素が必要となります。
それが何かの事情で血液の循環が不足しており、酸素不足となるために、高山病にも似た自律神経失調症の症状を呈してしまうのです。


ここでどうしても言いたかったのは、脳には多くの酸素が常に必要とされている、ということです。多くの酸素イコール充分な血液の供給です。
冷え性がある、高血圧がある、貧血がある、血行不良と言われている、頭痛もちである、首肩が慢性的に凝っている。こういう方の脳はいつも酸欠にさらされているはずです。


脳はいくつかのパートに別れ、それぞれ独自の分野を持っています。
そして12本の脳神経が身体を動かす機能と感覚を支配しています。
脳は神経細胞間を伝達物質が運ぶ情報を瞬時に処理しています。
そのために酸素やカルシウム、ぶどう糖やアミノ酸など欠かすことのできない物質もあります。
こうした複雑な脳のメカニズムのどこかに不足があると正常に働くのは無理です。
てんかん、記憶障害、神経症、認知症など無数にある脳障害の多くは単純に酸欠と物資の不足が生み出していることから考えても、この難病、線維筋痛症もその責を逃れているはずがないと考えます。


原点に戻って考えれば、難病と言えど、身体の血行を促進することによるメリットが通じない訳はないのです。
しっかりと綺麗な血液を送り込む腎臓の働きが解決策の一つでない訳がない。
肝臓が余分な物質を処理、合成してまた必要なものに変えてくれる、その働きが大事でない訳がない。
心臓の確かなにぎりこぶしが血液を強く送り出すことに不快を感じるものなどいないはず。
消化器官が必要なものとそうでないものの仕分けをきちんと行うことが少しでも血液を汚さずに済む、それが悪いはずがない。
食事も大切、冷えから守ることも大切。
適度な休養と、ストレスを減らす工夫も大切。


線維筋痛症の患者は日本人で200万人とも言われ、難病とは言え、生活習慣病の一つと言えるでしょう。


遺伝子の突然変異によるものでなく、生活のどこかで起きた歪みによるものであれば、必ず治すための方法はある。私はそう考えています。

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