官足法の便利帖
脳梗塞の予防とリハビリ
脳梗塞の予防とリハビリ
どんな病気であれ、はっきりした原因が分からない、とされているものについては、はっきりした原則があり、すべきことをやると例外のない結果が待っています。
病気になった人だけが特殊ではなく、誰でもその火種を持って生きており、個人差(年齢、遺伝、生まれ持った弱点、食事、生活、環境など)によって、現れる時期、場所、程度の大小が違ってきます。
病名と言うのは、その現れ方の違いに対して名前をつけているに過ぎません。
その起源に遡ることができず、原因不明、となって真の解決法が医療にはないのが現状です。
脳梗塞もその一つですね。
脳梗塞とは関係ないように思うかも知れませんが、例えば冷え性は基本的に毛細血管が塞がれているということです。
詰まってしまうか、狭くなって血液が良く通りません。
血液が通らないので、冷たくなります。
自然の理なんです。
その前に全身の血行も悪いのです。
それには、全身の血行を阻害する何かがあるのです。
冷えるのは指先や末端だけではありません。
体の中も冷えています。
特に空洞が存在するような場所。
腹腔や子宮、そして脳と頭蓋の隙間、脳の中にもたくさんの隙間があります。そのような場所には毛細血管が密集しており、血液の質が悪くなるとすぐに通りが悪くなり、細胞が衰えて萎縮してゆきます。
それが脳梗塞本来の原因です。
血行の悪さはもう一つの災厄をゆっくりと育ててしまいます。
それは、腎臓を冷やしてその機能を落としてしまうことです。
腎臓の最大の機能は、血液の中の不要物(老廃物と二酸化炭素、細菌の死骸など)を漉しとって、おしっこにして体外に排泄させる機能です。
この働きによって血液はきれいに掃除させるはずだったのです。
でも、血行不良による冷えはすぐに腎臓の機能を低下させます。
すると血液は未消化の老廃物でいっぱいになり、体中の色んな場所を詰まらせ、毛細血管を通りにくくなります。
検査でその原因を見つけ出すのは難しいでしょう。
正常の範囲であれば、腎機能の数値が若干悪くても、問題なしとされてしまうからです。
しかし少しでも数値が下がっているのなら、健康とは言えないのです。
腎機能の低下により行き場を失った老廃物は、体のどこかに付着してゆきます。
それが最も顕著なのは足の裏です。
重力と地面と靴が足裏を常に圧迫して血液の通り道を塞いできたのです。
そのような所に老廃物は良く溜まります。
足裏をレントゲンで撮ると真っ黒に写ります。
尿酸など老廃物が堆積・結晶化して育ったものです。
こうなるともう、足裏にはろくに血液が回りません。
それどころか体全体の血行を数%ダウンさせていることは確実で、これが全身の温度を落とし、微量の酸欠を延々と続けています。
これは特別なことではなく、人は生まれた時から老廃物をずっと溜めてきました。歳を取るほど持病が出やすくなる。
それは歳のせいではなく、老廃物の蓄積と、そのことによる僅かな血行不良、そして数値に表れない腎臓の衰弱が原因です。
他に理由はありません。
食事や環境、そして良く言われるストレスに関しては単なる引き金にしか過ぎません。時期を早めた、というだけのことです。
もちろん規則正しい生活、バランスのとれた食事、適度な運動、ストレスのない生活。これは健康にとっては理想です。
でも無理です。普通、できません。
もし脳梗塞になってしまい、その後のリハビリに御苦労されているのであれば、
まずやらなければならないことがあります。
「体質の改善」です。
血行が悪く、血液の質が良くない、という今の体質です。
これは病院での治療では決して解決しない問題です。
そのために行うべきことは以下のようになります。
1に全身の血行を良くすること、いつでも血行が良好な体質に変えること。
これは、ウォークマットを毎日良く踏む習慣をつけることでできます。
ウォークマットはマニュアルにとらわれることなく、あちこちを適当に踏むだけで良いですが、20分以上続けないと余り良い効果は得られませんし、いつまでも痛みから解放されないということがありますので、短期集中で頑張る必要があります。
2に血液の質を良くすること。
これは、血行が良くなれば自然に改善します。
反射区を利用して新陳代謝の各器官を健康にすることもできます。
腎臓・肝臓・甲状腺に、胃・すい臓・十二指腸の消化器官を健康にすることです。ですが、このあたりは余り気にせずに進行して下さい。
ウォークマットを踏むことで解決することが殆んどです。
3にダメージを受けてしまった脳の細胞をもう一度蘇らせること。
前述の1と2を繰り返すことは大前提ですが、脳自体も神経反射区で繋がっている部分があります。
それは足の親指の裏側です。
ここは老廃物を無くす、という目的よりも、反射区を刺激する、という目的で行いますので、ウォークマットを良く踏んだあとで良いので、親指だけを突起に当てて、上から押し付けるなり、工夫して刺激するようにしましょう。
余りの痛さにできそうもない、というのが頭部で問題が起きた方の共通した感想ですが、この痛みが大事なのです。
痛みに耐えて受け入れなくては前に進めません。
痛みを消すことが重要なのです。
脳梗塞、脳卒中、片麻痺、てんかん、認知症、アルツハイマーなど、脳にまつわる病気を克服された方は必ず行ってきました。多数の方がご自身で克服しています。
特に麻痺や半身不随など、脳神経が大きなダメージを受けてしまった方には、もう一つ良く刺激していただきたい場所があります。
それは親指の爪の生え際にある「脳神経の反射区」を良く刺激してあげることなんです。
位置は、親指の爪の人差し指側の生え際です。
爪の生え際というと、爪の下側を思いますが、爪の内側側面です。
この部分をぐりぐり棒のツブツブ面でひねるように揉むことで刺激ができます。
脳から12対出ている脳神経(嗅神経、顔面神経、視神経、内耳神経、動眼神経、舌咽神経、滑車神経、迷走神経、三叉神経、副神経、外転神経、舌下神経)
の反射区がこれにあたります。
顔面神経痛や難聴、味覚障害、半側空間無視など、脳神経の問題からくる症状には最も重要な反射区です。
官足法では、かつて脳性麻痺から全身不随とまでなったお子様が、官足法で7年かけて健常となった例があり、それは極端な例ではありますが、あらゆる麻痺やしびれにとって、希望となりました。
それはそれとして、毎日良く足裏を揉むことを続けて下さい。
まずは体質を変えることが何より大事です。