官足法の便利帖
腹膜偽粘液腫
腹膜偽粘液腫
腹膜にできる腫瘍のひとつ。
100万人に一人と言われるレアな病気です。
40代の女性に多いとか言われてもいます。
100万人に一人ですから、余り参考にならないデータです。
腹膜に腫瘍ができてお腹がぷくーっと膨張する。
管を差して水(のような粘液)を抜き取ると元に戻る。
(c) はる|ストックフォト PIXTA
大抵は良性の腫瘍で、即時命に関わる病気という訳ではない。
子宮筋腫や卵巣嚢腫のことがふと頭を過るのですが、おでき?
と言うと真剣に悩んでいらっしゃる方に失礼なのですが、おできでなければ何でしょうか。
何か得体の知れない細菌や虫が巣くってるとは聞きません。
もし悪性の腫瘍であれば、原理は一つしかありません。
免疫が働いていないのです。
免疫が働いてくれない限り悪性の腫瘍はなくなりません。
切る、焼く、しかないのです。
良性の腫瘍はどうすれば良いのでしょう。
子宮筋腫の項でたっぷりと書かせていただきましたので、ここでは書きません。
人のお腹の中には内臓と骨とお腹の肉の裏側があり、そして空洞があります。
別にぽっかり穴があいている訳ではなく、それぞれが腹膜という強い粘膜によってお互いが接触して傷つくのを避けてくれています。
そもそも腹膜にだって赤い血液が流れています。
多数の毛細血管が張り巡らされ、忙しくいろんなものが行き来しています。
それが人体というものです。
血管がないのは髪の毛と爪と歯くらいのもの。
厳密に言うと、歯の中の神経には血が通っています。
(c) タナショウ|写真素材 PIXTA
さて、毛細血管に依存してその元気を保っているところほど、気をつけなくてはなりません。毛細血管は詰まりやすく、すぐに血の流れが滞ってしまいます。
「かくれ脳出血」「かくれ脳梗塞」という言葉を聞いたことはありますか?
可愛く言えば、プチ脳出血、プチ梗塞。です。
可愛くはありません。
将来の本番の脳出血、脳梗塞の予行演習です。
それは髪の毛より細い毛細血管が脳の中で詰まってしまったり、血管が老化して切れてしまう現象。
本番と違うのは、それが起きても気がつかないことです。
脳の中だけでなく、外部からのダメージもないのに毛細血管が切れることがあります。
皮膚のどこかに、覚えもないのに青あざができていたり、内出血ぽい跡が見つかる。
これもプチ出血。プチ梗塞にいたってはもう、無数に存在していると考えても良いかと思います。
指先が冷える?
プチ梗塞です。
良く指を揉みしごいて毛細血管を広げ、詰まっているものを流しましょう。
(c) 赤城 一人|ストックフォト PIXTA
特に足裏はプチ梗塞と本気の梗塞のメッカです。
詰まったものがパンパンになって荷崩れして指の関節を突き刺すのが通風。
とにかく足裏の大掃除をして下さい。
さて、とにかく血液の流れが悪くなるとまず毛細血管が見捨てられます。
さらに腎機能が100点でなく99点でも血液が汚れてゆきます。
ドロドロ血は毛細血管を通りにくくなります。
血液のメタボです。
血液は本気で痩せさせなくては万病を量産します。
腹膜もそうした血液のメタボが関係してプチ梗塞やプチ出血を起こしているはずです。
その現場の一つが悪の溜まり場となって腫瘍が育ちます。
腫瘍はひび割れた水道管のようになって、腹腔内に偽粘液が漏れ出します。
お腹はアップアップ。SOS。SOSです。
(c) yychs|ストックフォト PIXTA
腹膜の良性腫瘍は簡単に切り取れます。
臓器に直接できる悪性腫より気が楽です。
子宮筋腫も同じ待遇です。
だからあなたが決断すれば簡単に切ってもらえます。
火種はそっくりと残したままですが。
お腹が膨れてしまう恐怖はとてもお気の毒で、心中お察しします。
でも、大切なあなたの体。
そして臓器を守っている大切な腹膜です。
切るにしても切らないにしても、これからの人生のために、すべきことを考えてみる良い機会なのではないでしょうか。
(c) kei|写真素材 PIXTA