官足法の便利帖
不整脈
不整脈
時々街中で胸のあたりをトントンと叩いている男性を見かけます。
(なぜか男性が多いのですが)
不整脈が起きた時にしたくなる動作だそうです。
私もかつて不整脈を患ったことがあるので、実に良く分かる行動です。
病院で検査して、その場で心電図に出なかったりします。
先ほどまで乱れまくっていたのに、検査を始めるとピタリと静かになってしまった。
逆なら分かるのですが、何だよ今更、コンチクショーって思っても仕方がない。
私の時は、胸に何やら装置をつけられて(24時間脈拍を記録するのだそうです)、追い出されました。
翌日病院で装置の記録を見ていただくと、確かに不整脈あり。
(c) suya|画像素材 PIXTA
さてどうしましょうか、もし治療をするとなると、入院していただくことになります。
その場合はニトロを投与してどうのこうの。
会社員としてやっと生計をなしていた私には入院する余裕なんてありません。
結局はそのまま放置して歳月は流れ・・・・
というはずだったのですが、その年の暮れにたまたま官足法、というかウォークマットにめぐり合った。このとてつもなく痛い足踏み板と意地になって対決している内に、一体どういう原理か、不整脈はきれいさっぱり消えていました。
不整脈と言えば、心臓の病気だと思っていました。
しかし、実際には心臓の脈は「副腎」という器官がコントロールしていました。
「腎臓」の上にとんがり帽子のようにちょこんと乗っかっていたりするこの器官は、実にさまざまな役割を果たしてしかも無名。お医者さんやそっち方面の知識が豊富な人でないと、必要かどうかも分からない器官です。
ある日「副腎に腫瘍ができているので切りましょう」と言われたら、「はあ、お願いします。」と言ってしまいそうです。当時の私ならそうでした。
自分の体のことなんて何も知らずに人生を生きていたのです。
その副腎のたくさんの重要な役割はここでは割愛させていただきますが、万病を助ける器官、と覚えておいて下さい。大事な器官です。
その副腎が正常に脈をコントロールするように指令を出しているのが脳の一部「脳下垂体」です。脳下垂体とは、体の各器官が分泌するホルモンの管理中枢のようなところで、各器官がホルモンを適宜分泌するよう、刺激ホルモンを出します。
自律神経失調症、更年期障害、不眠症・パニック障害・うつ病などの精神症とも強く関係があることを覚えておいて下さい。
(c) 静歌|イラスト素材 PIXTA
さて、不整脈が起こる、というのは結局「副腎」様なのか、「脳下垂体」様なのか、でもそのいずれかに何かトラブルが発生しているんだな、と思って下されば良いのかと思います。
ここでは、官足法の基本原則、「足裏から老廃物を無くして、詰まり体質を解消しておくこと」を前提に、それ以外に不整脈を完全治療するために必要となりそうなことを考えたいと思います。
あらゆる病気は元々は血液循環不足、それが新陳代謝の衰えとともに血液を汚して最後に腎臓がうまく働かなくなり、万病へと発展して行くことになります。
不整脈が起きたのもやはりその血液の循環不足により、副腎が酸欠、機能障害に落ちているとまずは考えるべきです。
そのために、どうしても血液の回復が必要で、更に機能低下した副腎に自己治癒を呼びかけて回復していただくために、反射区から刺激を送らなくてはなりません。
副腎の反射区ですが、以前ブログでも書きましたことを抜粋します。
副腎の反射区ですが、足の人差し指と中指の間をたどり、かかとに向けて3cmほどいったところにある小さな反射区です。
人差し指と中指の中間をまっすぐに下へ・・・丁度土踏まずが始まって窪んだところが副腎の定位置です。
手の親指と中指で、足の人差し指と中指の骨の間をつかみ、その溝に沿って少しづつ土踏まずの方へ進んでゆきます。
そして厚みが薄くなり、土踏まずが始まったと思われるポイント、そこが副腎の反射区です。
この反射区は小さく、深く、ピンピントで刺激すれば効果があります。
グリグリと揉まなくても、棒の先をじっと強く押し当てているだけで刺激は伝わります。
私の場合は始めウォークマットというものを使いました。
これですと良く位置を確かめなくても適当に反射区に当たるのと、足裏全体の老廃物が取れて血行が良くなるので、便利ではあります。(私はそのことを、不整脈が治った後で知りました)
今は広く官足法を知っていただきたいという思いから、このような仕事をしている訳ですが(当時はただのサラリーマン営業マンでした)、やはり不整脈を官足法で治したい、という相談を受けることは多くあります。
私の経験から、不整脈は大したこともなく、官足法ですぐに良くなると確信しているのですが、中にはしつこい不整脈が残る方もいます。
最近ではそれも原因が分かってきましたが、始めたころは、どうして副腎を揉んで足裏全体も良く揉んでいるのに治らないのか、不思議に思うケースもありました。
結局、副腎は脳下垂体にコントロールされている、ということを知って、ようやく解決の糸口が見えました。
単純な話です。
そもそも、緊張したり、驚いたり、恐怖に襲われたり、あるいは駆け足をすると動悸が早まるのはなぜでしょうか。
人間が古来から持っている野生の本能です。
緊張は「狩猟」と「逃走」の準備です。
からだがすぐに反応できるように、血管を収縮させ、血圧を高め、筋肉を緊張させます。
いざという時の瞬発力を高めるためです。集中力も高まります。
それは、アドレナリンの働きで、アドレナリンは副腎で作られます。
それを作るように命じるのが「脳下垂体」です。
脳下垂体の反射区
残念なことに今はそれが、「狩猟」や「逃走」のためのものでなく、心のストレスという、本来なくてもよかったはずの緊張によって生まれます。
ストレスが長く続くことで悪いのは、その間ずっと毛細血管は収縮し、血圧も上昇、血流は早まって、給油活動をおざなりにします。
ストレスが万病の引き金となる訳です。
(万病の原因はあくまでも血行と血液の状態にあるので、ストレスだけで病気になると思うのは間違いです。あくまでも病気のトリガーなんです。)
血液循環が悪い、ということでは、脳内にも影響が出ます。
特に肩こりや首こりがある方は要注意です。
首は肩と頭部の間で一旦細くなる部分です。
ここに色んなものが詰まったり、血液が停留したり、うっ血して首が凝っていたら、頭部への血流が悪くなっているはずです。
すると脳の細胞も体の他の細胞と全く同じように、血液から酸素と栄養分をもらい、逆に二酸化炭素と不要になった養分のカスを回収してもらって生きていますから、その流れが鈍くなるとどうなるでしょうか。
酸欠して正常に働けなくなります。
ごみが溜まってあちこちの組織を圧迫します。
血管が詰まると脳出血などの原因になります。
血行が悪ければ脳下垂体も酸欠したりものが詰まって反応が鈍くなるのは自然の理です。
副腎への指令が狂い始めます。
何でもない時に勝手に緊張して副腎にアドレナリンを作らせます。
それがおかしなリズムで届き、副腎も戸惑うのでしょう、心臓の脈を緩急させて不整脈となります。
あるいは脳下垂体もおかしく、副腎も様子がおかしいということもあるでしょう。
いずれにしても、「脳下垂体」を不整脈から外して考えない方が良いということです。
副腎を良く揉んでも不整脈を解消できない人は、親指を良く揉んで頭部への血行も良くしなくては治せないことが分かりました。
そしてそのポイントは「首」にあります。
(c) yanmo|ストックフォト PIXTA
朝方不整脈になる人がいます。
首は寝るときに露出していることが多いのです。
首にマフラーして寝る人はいません。
丸首のパジャマも余り見かけませんね。
朝方は一番気温が下がる時期です。(3~5時頃)
そうすると露出している首は冷えて、血流が首のところで緩くなります。
血圧も下がっていますから尚更です。
そして脳下垂体が酸欠します。
副腎に訳もなく信号を送るのはこの時。
朝方に不整脈が起こる方は、首にご注意です。
夏の夜、暑いからといって首の後ろにアイスノンをして眠る方もいます。
何もなければ良いのですが、不整脈があったなら、ビンゴです。
アイスノンは止めて他の避暑を考えて下さい。
(c) 汐|写真素材 PIXTA
- 2011.11.24
- 08:41
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