物言わぬ臓器の声を聞く

横隔膜とは何か?横隔膜の役割と病気、その治療法について

横隔膜


横隔膜は腹腔と腹腔との境に存在する筋肉及び腱でできた大きな組織です。


横隔膜が収縮すると胸郭が前に膨らみ、肺が空気を吸い込む。
横隔膜が弛緩すると胸郭がしぼみ、肺が空気を吐き出す。
これが腹式呼吸のしくみです。
ひとつの役割としては肺のための筋肉組織と言って良いでしょう。


もう一つの胸式呼吸の場合は、胸や肩、首の筋肉を使って胸郭を横に広げます。


排便時に力む、という時は、横隔膜が下がって腸を圧迫します。
気分が悪くなって嘔吐する、という時にも横隔膜が関係しています。
また、胸部と腹部にある臓器がそれぞれ移動しないように、真ん中で仕切っている、というのも横隔膜の大事な役割です。


横隔膜は筋肉ですから、痙攣することがあります。
それがしゃっくりの原因です。
しっくりの治し方、というのは横隔膜の痙攣の治し方、ということになるんです。
そもそも、横隔膜が痙攣する理由は何でしょうか。


お酒によってぐでんぐでんになった人が、良くしゃっくりをしいます。
お酒のせいでしょうか。でもお酒を飲まない人もしゃっくりが出ます。
実は、横隔膜も筋肉ですから、冷えによって固くなります。
運動の前にウオーミングアップというのをしますが、筋肉はある程度温まっていないと力を発揮しません。それどころか、冷えすぎると攣ったり、痙攣したりしやすくなります。
ビールでお腹をたっぷりと冷やしたのです。
血液中に水分が過剰になり、カルシウムが不足して筋肉が痙攣しやすい、過敏症的な状態も作っていることでしょう。


しゃっくりの原因は、身体が冷えたりして血液の流れの状態が悪くなり、横隔膜が酸欠して痙攣することです。


しゃっくりもしつこく続くといやなものです。
日頃から身体(特にお腹)を冷やさないように気をつけ、足を揉んで常に良い血行状態を保っている人には、まずしゃっくりは起こりません。


しゃっくりにも応急処置はありますから、しゃっくりで悩む、という方はあまりいないでしょう。
しゃっくりの止め方、というのは諸説ありますね。


一気に水を飲む
しゃっくりが出る瞬間に驚かせてもらう
息をじっと止める
せなかをドンドンと叩いてもらう
舌をひっぱる・・なんていうのもあります。


ただ、私が自他共に100発100中だったのは、「息を止める」ということですが、それだけでは不足なのです。
肺いっぱいに息を吸ってから息をとめて限界まで待つ、というのが正解です。
そうすることで横隔膜に強い圧がかかって、定期的に痙攣しようとしても、圧のおかげで痙攣できない、そして痙攣のきっかけを失ってしまう、というのがしゃっくり停止につながるようです。


で、呼吸は日中私たちは意志でコントロールできますが、眠っている間は意思の力を失います。すると、呼吸は止まってしまいそうなものですが、そこはちゃんと自律神経というものが代行して、呼吸を継続してくれます。


その意味では心臓の鼓動は100%自律神経のおかげで動いていますし、私たちの知らないところで動いている、全ての身体の営みは、免疫活動に至るまで、全て自律神経のなせることです。
では、自律神経というのは誰なの?いう疑問を持ちませんか?
自分の意思とは関係ないなら自分であるとは言えないでしょう?


それはそういう身体の仕組みでもって人間や動物は生まれてくるのだから、からくり人形と同じで、ぜんまいが切れるまで勝手に動くものだろう、と思うしかありません。


話は脱線しましたが、横隔膜は意思でも動き、自律神経でも動く、という人体でも特殊な切り替えができる器官です。手動運転と自動運転が切り換えられるのは、電車と航空機と横隔膜だけ。面白いですね。


ここで、横隔膜に起きるいくつかの病気について書いておきます。


横隔膜まひ(横隔膜弛緩症)

生まれつきの場合と、怪我や手術、あるいは腫瘍などによって横隔神経がダメージを受け横隔膜が動かなくなることがあります。
動かなくても胸式呼吸はできるので、呼吸困難になることはありませんが、横になったり、体制によってはやや呼吸が苦しくなることがあります。

横隔膜下膿瘍


横隔膜の下(腹膜との間)に膿が溜まった状態を言います。 
 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、あるいは虫垂炎などによって内蔵に穴が開き、内容物(食物や膿)が腹腔にもれ出すと腹膜炎がおこりますが。この時の膿が、横隔膜の下にたまります。
腹痛や発熱が起き、膿を抜き取る手術を行いますが、本来の胃潰瘍、十二指腸潰瘍を治さなければ意味がありません。

横隔膜ヘルニア


横隔膜に裂孔があり、その穴を通って「胃」や「小腸」「大腸」「横行結腸」「脾臓」「すい臓」「肝臓」などが本来の位置ではないところまで移動した状態を言います。
裂孔は先天性のものと後天性のものがあります。
裂孔とまでゆかなくても、元々横隔膜には5つの孔(大動脈孔×2、大静脈孔×2、食道×1)が開いており、その孔が拡がってヘルニアを起こすことがあります。
食道裂孔ヘルニア、ボホダレクヘルニア、モルガニヘルニア、外傷性ヘルニアなど、状態によって違う病名で呼ばれていますが、病気というより一種の怪我、あるいは奇形とも言えます。


官足法による治療法について

先天性のものについては、改善は難しいかも分かりません。
重篤な病気は少ないですが、横隔膜下膿瘍の場合は明らかに後天性で、胃や十二指腸の潰瘍を治さなくてはなりません。
徹底的に足裏を揉んで掃除することが基本になりますが、反射区として「胃」「十二指腸」「すい臓」は足の内側側面につながってありますので、揉むのに工夫が必要です。
横隔膜の反射区というのは、足の甲、足首の手前に太い帯状に広がっています。
ただ、問題は潰瘍の方なので、横隔膜の反射区を揉む必要はありません。


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