健康情報中心に
禁煙は1ケ月1年作戦
店長です。
禁煙外来。
行くべきか行かざるべきか。それが問題だ。
行けば誰かが私をしっかりと管理してくれて、比較的楽に止めさせてくれるかも。
こんな甘い幻想に囚われる。これもまた人生。
食べたいだけ食べて痩せるダイエット。
こんなテーマの本が売れる。
こんなことが本当にあるなら、人はどんな生き方をしてもしっぺ返しはない、ということになります。努力なんて必要ない。
これが天国なら、天国が風俗に見えてくる。
ただ生きていくのにさえ努力は必要だ。
楽をすればするほど溜まったツケは巨額となる。
今は自己破産なんていうチャラいことが許される。
でも人生のツケは自分で清算する以外ないのです。
それを、人の手を借りて楽に清算できないかなあと夢見る大人の為に甘いキャッチコピーは生まれる。
私はダイエットも禁煙も過去に3回ずつ成功しています。
しかし、裏を返すと、成功してもまた油断して元に戻してしまったことが2回ずつとその前の不摂生が1回ずつあった、ということです。
最初の喫煙は19歳頃から。違法ですね。もう時効です。
結婚した年の27歳までヘビースモーカーを続けました(1日2箱以上)。
社員旅行でタイ・バンコクに行って、免税店でタバコを1カートン買い、それを全部吸い切った所で、突然、止めようと決意しました。はっきりとした理由は何もなかったのです。
禁煙を始めると、3日くらいはまあ何となく続けられるので、このままいけるのではないか、と一時思うのですが、そこから段々と禁断症状はエスカレートしてゆきます。
まず、片時もタバコの事が頭を離れない。考えるまいとしても肺の奥がうずく。
精神的なイライラ感も甚だしい。何だかカッカし易くなる。
頭の中は「ツライツライツライ。吸いたい吸いたい吸いたい。」が反復される。
7日、10日、半月、何度も挫折しそうになる。
1ケ月過ぎてもまだ苦しい。
いったいこの地獄はいつまで続くのだろうかと思う。
ただ、1ケ月をやり切った時にある考えに囚われるようになりました。
1ケ月も続けることができた。まだまだ成功していないがここまで頑張れた。
だから本当にもしここで止めたら、1ケ月もの努力が水泡に帰してしまう。
ここから先は何があろうと、意地でも禁煙を成功させる、と腹を括ることができたのです。
2ケ月、3ケ月過ぎてもタバコへの思いは断ち切れない。
半年、大分、タバコのことを考えていない時間が多くなる。
まだ、吸いたい気持ちは抜けていない。
1年経過。これでようやく喫煙できたのだなあ、と感じた。
でもまだ油断できない感じがある。タバコを吸う夢を見るから。
タバコのことを完全に何とも思わなくなり、人が目の前でプカプカ吸っても何とも思わなくなるのに結局2年かかりました。
もはや、生涯、喫煙者に戻ることはありえないと思っていました。
ところが・・・
45歳になって、あるストレスがきっかけとなり、徐々に徐々に日に1本とか2本とか(それもたまに)喫煙の真似事をするようになり、気が付けばいつの間にか喫煙者に逆戻りしていました。タバコと言うものは、何年か吸ってしまうと、禁煙を成功しても、その後は何年経っても最初の時のように煙にむせたり、気管支や肺が拒否反応をすることはないのです。
吸いたくない、とは思っていないのです。が、吸えなくてイライラする、ということもありません。ただ、中立なのです。
たばこを吸うと落ち着く、と思うものですが、ようするに吸わない時間は禁断症状みたいなものでイライラしてくる。それが喫煙によっておさまる(=落ち着く)というのが真相です。
なぜなら、非喫煙者なら吸わなくても気が落ち着くことなんてしょっちゅうです。
2度目の喫煙ライフは50歳まで続き、会社を退職したのをきっかけに再び禁煙活動に。
またも苦しい思いをする訳ですが、一度禁煙に成功した経験が生かせ、まず、1ケ月は死にもの狂い、そこから先は、努力の無駄は自分に許さない戦法で勝つことができました。タバコを軽いものにしていたこともあり、1年で完全忘却しました。
実は、3回目は今やらせていただいているこの職業を始めてからでした。
全く新しいことを一から始め、分からないことだらけなのに、中々軌道に乗らない。前の会社の時から残っていた借金の返済も大きく、いよいよ新たなストレスに身を晒される毎日。
浮気の虫が目を覚ましました。
健康のことを人に伝える立場でありながら、喫煙者。
これってどうよ、てことです。ずいぶん後ろめたくもあり、悶々としていました。
官先生だって喫煙者だったから・・・なんて卑怯な言い訳もしたくなく、この喫煙は2年で終わりました。
終わったというのは楽ですが、また例のごとく「1ケ月1年作戦」で苦しみながら乗り切りました。今の所、これが最後の喫煙にすると、今までしなかった決意を追加しておきました。
さて、自分のことばかり。
でも、喫煙の良さと禁煙の苦しさは自分の体験でしかはかることができません。
禁煙したのにまた喫煙を始める心の弱さ。
なのに、自力だけで3度も喫煙を成功した意志の強さ。
相反して両局面が私にある、ということです。
まあ、1度ならず2度までも喫煙者にリバウンドしたというのは、成功してはいなかったとも言えるかも知れません。
死ぬときにどちら側にいるか、というのが成功か失敗かの最終判定なのでしょう。
人に頼れるのはほんの一部です。
意志の力が足りない、という病気を克服しなければ成功はしません。
ダイエットの話もしましょうか?
もう飽き飽きでしょう。
ではこの辺で。
店長でした。
- 2016.01.29
- 09:02
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