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陰陽五行の法則

故・官有謀先生の著・官足法のバイブル、「足の汚れが万病の原因だった」という書籍は1986年8月6日に初版が発行され、現在93刷、発行部数の累計は200万部に近づいています。続編に至っても38刷と、合わせれば250万部に達しています。
26年経った今も変わらず売れ続けています。
身体に不調を感じ始める歳になって、初めてこの書を手にする方にとっては、目から鱗、身体の仕組みと健康への手引きをしっかりとした理論で解明したこの書はとても新鮮なものに映ることでしょう。


これが新刊であれば、本の内容の真偽について疑いもするでしょうけれど、官足法に関しては30年を経る間に、何万人という経験者が存在しています。
官足法によって実際に病気を克服した経験者です。
経験者を探すのは容易です。


あちこちで行われている官足法のセミナーに参加してみれば良いのです。
全国各地にいる指導員に会って聞くのも良い。
体験記(出版中)を読んでもいい。
ネットで探してみてもいい。


これは信じるに値する、と確信を抱けるまで調べてみて下さい。


私の病気は本当に治るでしょうか、と経験者にお尋ねになると良いでしょう。
皆笑いながら、はい、もちろんです、と答えてくれるでしょう。
全く疑いも持たぬ風にそう答えます。


そもそも病気を病名で無数に分けて、一つ一つ対処法を考えるのではなく、大元の原因となっているものを潰せば良い、と分かっているのです。
だから、この病気の場合、どうしたら良いのだろう、ではなく、基本となる体質の改善を行ってしまえば良い。それに加えて反射区なるもののサポートが強力に控えている。
何も難しいことはないし、経験を重ねたプロにやってもらわなければ効果が出にくい、というものでもない。
取り合えず足もみを始めて下さい。
そして細かいことはあとで微調整してもやった事は無駄にならない。
・・・だから、笑顔で、大丈夫ですよ、と答えたくなる訳です。


さて、具体的にはどんなものなのか、と初めてこのページをご覧いただいた方には申し訳ないですが、答えはこのホームページに至る所に書かれています。
取り合えずブログとして書かれた記事を(この下にずっと続いています)暇な時にでも読んでいただくか、官足法の便利帖なども一読いただければ良いのではないかと思います。
https://winterbell.jp/hpgen/HPB/entries/588.html(官足法の便利帖へ)


今回お話したかったのは別のこと。
官足法のバイブルの巻頭に書かれている「陰陽五行の法則」というものについてです。


一見足揉みとは関係なさそうに見えます。
スピリチュアルな匂いもします。
これから足を揉むぞ、という人に何を言いたかったのか。
取り合えず身体の期間は陰陽五行の法則に従って、関係しあっており、それを理解していないと樹を見て森を見ず的な間違いをしてしまう、ということでしょうか。


確かにこれを理解して何かを実践しないと官足法は効果を出せない、というものでもなく、どちらかというと、自分の身体がどのように営まれているのか、を理解することで、自分の身体に起きている現象も理解できる、ということのためにあるようです。


脾臓が悪いので、脾臓だけ治そうとする、というような間違った考え方に行かないように、官先生が導いた答えではないでしょうか。中医学、というものが古来より定説としている五行説、それが身体の健康とバランスを説明している、ということなのです。


陰陽五行の法則(官足法の考えるリサイクル)


改めまして、「足の汚れが万病の原因だった」をお読みいただいた事はあるでしょうか。
これは故・官有謀先生が遺した名著で、初版より26年経つ今も変わらず発行され続け、愛読者を増やしています。


その著書の冒頭に、なぜ足を揉むことが健康に繋がるのか、という理由が分かりやすく書かれていますが、続いて中医学の「陰陽五行」についての説明があります。
なぜ先生が足揉みや反射区とは関係のなさそうな陰陽五行についてこだわったのか。
そのことについて考察してみたいと思います。


まず陰陽五行とは何か。


何も陰陽五行説に限らず、何事にも「陰」と「陽」があり、バランスというものが大事であることは、考えればすぐ分かることかと思います。


例えば人生には喜びがあれば悲しみもある。
快感があれば苦痛がある。
笑いがあれば恐怖もある。
それが、喜びしか知らない、あるいは苦痛以外の体験がない、などという人がいたら、とても異常です。1日中休み無く笑い転げています、という人がいたら幸せそうですが、実際は呼吸困難で死んでしまいます。
生があれば死がある。
一つの人生を永遠に生きれたら幸せでしょうか。
絶対にいやじゃありませんか。
もしこの地球上の人類が滅び果てて、自分だけ残って永遠に生きる、なんてこと想像もしたくないでしょう。


私たちの身体に置き換えてみれば、目に見える皮膚、筋肉は「陽」ということです。
身体の内部、六臓六腑が「陰」です。ここでは説明しません。内臓全てが陰、ということで良いのではないかと思います。


「陰」と「陽」は相対的なものであり、お互いの影響で変化してゆくものであります。
官先生の言葉を借りると、「陰は内にあって陽に守られ」、「陽は外にあり陰に左右される」、だからこそお互いのバランスが取れて初めて健康でいられる、と説明しています。


爪の形と色を見て下さい。
これは陽。
もし巻き爪だったり、色が悪く黒ずんでいたり、割れやすい爪だったり、水虫ができていたりしたらどうでしょう。
それは爪が悪いのでしょうか。
私は良くこちらに相談にみられる方の爪をまず見ますが、爪はそれなりに良くその方の健康状態を表していることが多いからです。
顔色が悪い、足の色が悪い、皮膚の状態が悪い、というようなこと全てにおいて身体の内部(陰)が透けて見えていると思います。


だから爪に水虫の薬だけ塗ってあとは待つだけ、色の悪い爪にマニュキアを塗って隠しても解決にはならないのです。


雨を陰とすれば、天から降ってきて、やがて水蒸気という陽に変化してに天に上る。
それによって大地は潤いこそしても、水の底に沈むことはないのです。
そもそも地球上の物質は形こそ変えるものではありますが、一つも失われてはいないとも言えます。青く光る大気の内側で循環を繰り返し、輪廻転生を繰り返しています。
動植物も死んだり枯れたりする運命ではあるけれど、その死骸は土に還り、次の生命を育てる。そんな循環を地球は太古の昔から繰り返してきました。
その大自然の産物である人間の身体も同様の循環の法則によって生きていると考えるのが普通です。そして陰と陽のバランスこそが正しく長く生命を維持する秘訣なのです。


私たちの身体は太陽の周りを星が回るごとく完璧な陰と陽のバランスで生命を維持しています。その陰と陽をつないでお互いを行き来するのが「血液」です。
陽である空気を吸って酸素を取り込み、60兆の細胞がそれを利用して陰である二酸化炭素を吐き、血液が循環して肺から吐き出しています。
陽である食物を摂れば陰である胃腸が消化し、陰である尿や便を排泄するのも、血液が必要な栄養を全ての細胞に運んでくれる働きがあってこそです。


血液を循環させるのは心臓の働き。
その心臓が弱ると呼吸に負担がかかり、肺を壊しやすくなります。
肺が壊れると呼吸による酸素の吸収に影響が出て、血液が汚れ、肝臓に負担がかかって悪影響が出ます。このように一つの臓器が弱ると連鎖的に他を巻き込んでゆく関係にあるのが「相克(そうこく)の関係」と言われ、五行のそれぞれの位置関係が以下のような図で示されています。



中でも、腎臓の状態が悪くなると全身の細胞の潤滑油である血液が汚れ放題になり、五行の関係を問わず、全ての器官に悪影響が出てきます。
それ故に、官足法は腎臓の健康を何より重要と考え、例え検査で「正常の範囲」と言われても、何かしら身体に不調があるなら、まず腎臓の不調を疑うべき、となるのです。


相克とは逆にお互いに助け合う関係にあるのが「相生(そうしょう)」の関係です。
一つが悪くなっても、相生の関係にある他の臓器が元気であれば、回復の兆しが見えるとするものです。


そもそも五行と言うのは、地球上の生命を維持するに必要な要素(エレメント)のサイクルのことを言います。
(水)は(木)に吸収されて木が育ち、(木)は(火)で燃やされて(土)になる。
(土)は(金)属を作り、石油や炭を作り、それらが腐食して(水)ができる。
(水)はまた(木)を育て・・・と循環するのです。
水によって植物が育ち、植物を食べる動物が生まれて、さらに草食動物を食べる肉食動物が生まれ、動物の糞や死骸、枯れて腐った植物によって土地が肥沃になりまた植物の栄養になる。こうした生きとし生きる自然のリサイクルが、身体の中でも行われている、と考えて間違いはないのではないかと思います。これが相生。
逆に(水)は(火)を消してしまい、(火)は(金)属を溶かしてしまう。(金)は(土)を砕き、(土)は(水)を止めるダムに変化します。
このような相克の関係は人為によるもの。
自然に反するサイクルが起きているのが五行の裏の関係という訳です。
病気となって身体のバランスを崩すのには、自然の流れに反する行為を我々自ら行っているから、ということは否定できないでしょう。


たった一つを良くしただけで影響を受ける他のものも良くなってくる。
逆にたった一つが悪くなったせいで連鎖的に他も悪くなりまた最初のところに戻って更に悪化させる、そういう仕組みがあるということです。
悪いとかげのしっぽは捕まえたが、とかげの本体は逃げて今もどこかに潜んでいる。
いわゆる対症療法ですが、こんな風に病気を治そうとしても、不安はぬぐえません。
一度癌になったら治っても再発の検査に通わなくてはならなくなります。


身体が病気という形で訴えているものは何か。
どこでそれを理解して、何をしてやれば身体は病気を取り下げてくれるのか。
加持祈祷の類ではなく、気というものを考えなければ、本当の解決には至らないのではないかと思います。


空気の気、天気の気、暖気と冷気、元気の気、病気の気、気分の気、気合の気、勇気と根気、まさしく陽気と陰気。
その「気」は大自然のエレメント(陽)であり、心の持ちよう(陰)であり、お互いに作用して身体の健康を作っていると考えられるのではないでしょうか。
片や身体に良いことを取り入れながら、反することもやっているのでは、相殺されて何も残らないことにもなるのです。そのために先生は官足法を一側面だけから都合の良いところだけ取り入れるのはだめですよ、と言いたかったのです。


最後の陽と陰の関係です。


反射区というのは正に外から触れることのできる「陽」であると思います。
それが「陰」である内臓器官の全てと繋がっている。
腹を開いて内臓にメスを入れると「陰」は無理に「陽」となりバランスは崩れますが、反射区は自然に与えられたもの、いくら触っても自然に逆らうことはありません。


しかしもし身体の血液が汚れていれば神経である反射区も汚れています。
正しい信号を伝えてはくれなくなります。
血管に沿ってリンパ管と神経が巡っています。
その血管が詰まって窮屈になればリンパの流れも悪くなり免疫に異常が出ます。
神経もどこかでおかしくなり、自律神経を乱します。
反射区からの良い影響も遮断されます。
反射区だけ揉んでいればいいというもんじゃない、その為に官先生がいきなり足揉みには関係なさそうなこの陰陽五行の法則を冒頭で説いた。そう考えています。


だから、血液を綺麗にしましょう。
そのためには流れを阻害するもの(老廃物)を取り除いて勢い良く血液が流れるようにしましょう。
そして腎臓が元気になれば、血液を綺麗に掃除してくれ、負のサイクルを生のサイクルに変えてくれます。


単純に足裏を良く揉んで、大掃除をしましょう、と言うのにはこんな訳があるのです。

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