仙骨・尾骨とは何か、仙骨の歪みと尾骨の痛みの原因、その治療法について

仙骨・尾骨


人の身体には脊椎と1本の大きな骨の柱があり、上半身を支えています。
本物の柱のように真っ直ぐではなく、弱いS字を描いて曲がり、脊椎への衝撃や負担を和らげています。


脊椎は頭部から出てすぐに頚椎(四肢の神経と繋がっている)、胸椎(肋骨とつながり肺と心臓を守る)、腰椎(脚の神経とつながっている)、仙骨、尾骨と繋がって構成されています。


仙骨は左右の腸骨と関節(仙腸関節)でつながっており、腸骨はそれぞれ大腿骨とつながって股関節を作っています。
腸骨は大きい骨で、骨髄(造血細胞のある骨の髄)も豊富にあります。
そのため、骨髄移植に使われることが良くあります。


仙骨と腸骨を合わせて骨盤と言います。
腰とお尻の形を形成しています。


なぜ仙骨と言うのかというと、仙人の骨、という意味から来ており、古来より仙骨が不思議な力を持つ骨、力を溜める骨だと思われてきたからです。
それが逆に歪みによってバランスが崩れると、身体全体に不具合が現れてくるようになります。


骨盤の歪み、というのは仙腸関節(仙骨と腸骨の接点)の歪みです。
これが歪むと、歩行バランスを崩し、腰の一方にに負担をかけ、腰椎の神経を刺激してしびれを感じたり、血液がうっ血して腰痛になったりします。
生理痛や婦人科系の問題、頭痛や肩こりの原因にもなります。
婦人科系の問題は、仙骨と子宮が仙骨子宮靭帯という靭帯でつながっているために、仙骨が歪むと子宮にストレスを与えてしまうことが原因になります。
仙骨は脊椎の一部ですから、脳脊髄液というものが通っています。仙骨が歪めばこの脳脊髄液の流れも悪くなりますから、脊髄と脳全体に悪影響が出てきます。


また、仙腸関節には仙骨孔という穴があり、そこが自律神経(副交感神経)の起点となっています。仙腸関節の歪みは、自律神経のバランスも崩してしまうので、様々な不快症状が出てくることもあります。従って、免疫のバランスも悪くなります。(常に交感神経優位となり、眠れない、などの症状や精神的な緊張が抜けなくなったりします)


こんな時は仙骨と腰椎の反射区をしっかり揉むことで改善することが可能です。
反射区図表で位置を確認したい方はこちら


他にも簡単な施術で自分で歪みを取る方法があります。
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仙骨はとにかく上半身の体重を支える土台になっていますから、歪みによって身体全体のバランスが悪くなり、血行を阻害し、代謝も悪くなります。
そのせいか、仙骨の矯正はダイエットにもつながると言う説もあります。
仙骨の歪みは代謝が衰えて脂肪がついたことで仙骨が前にせり出して、子宮や内蔵を圧迫するとも言われていますから、やはり肥満が健康に与える悪影響はここにも及んでいるようです。


尾骨(尾てい骨とも言います)は仙骨の更に下方、肛門付近にあり、3~6個の骨でできているものです。
椅子に座るときなどに椅子に触れるほどの位置にあります。
尾骨は、仙骨とともに、姿勢を安定させ、運動を補正する役割があります。
動物のしっぽの名残で、本来の役割は終わっています。


この尾骨が歪むと、痛みとなって座るときや自転車に乗るのが困難になる場合があります。
尾骨周囲の筋肉が血行不良により硬くなっている可能性もあります。
もしくは打撲などによって骨がダメージを受けているケースもあります。
いずれにしても、一度病院で正しい検査をしてもらう方が良いでしょう。


官足法では尾骨の痛みを和らげるのに、かかとの後ろ側、アキレス腱の下にある、尾骨の反射区を揉みます。反射区というのは神秘的なもので、効くと思って揉んでみても中々効いてこなかったり、効くわけないと思ってやっていると、奇跡のように効いてきたりします。効くと思って揉んでしかも効いてくる、というのが一番多いでしょうか。
反射区は絶対に嘘をつきません。対応している部位に以上があれば、必ず痛みとして表現します。尾骨の反射区を揉んで鈍く刺さるような痛みを感じたら、尾骨に異常があるということです。逆に、全く痛くなくなるまで揉めば、異常も解消されたということになります。
反射区の痛みは溜まった老廃物の痛みとは違うものです。足裏全体どこを揉んでもいたいから私は全身が悪いのか、と思う人がいますが、まず足裏は最初老廃物に満たされていてどこを揉んでも痛いのです。尾骨の反射区のように肉の薄い部分は最初から反射区の痛みを感じることができます。


こうした問題も、部分的な問題で済んでいる、というケースはほとんどないと言えます。
基底には全身の血行力が落ちていることを理解する必要があると思います。
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