膀胱とは何か、膀胱の病気と原因、その治療法について

「膀胱」


一日に何度か信号を送ってくる臓器。膀胱です。
おしっこを溜める器ですが、やはり内臓の一部ですから故障します。
腎臓から、尿の経路(尿路)として、輸尿管、膀胱と続き、尿道を経て尿は排泄されます。


尿の貯蔵量が一定を超えると、尿意を訴えてくるという、物言わぬ臓器の中にあっては口数の多い臓器です。
それだけに、元気がなくなってきたり、異常が発生すると分かり易く信号を出してきます。
おしっこが勢い良くでなくなったり、残尿感があるのは、膀胱が弱っている証拠です。


膀胱の関係で何が困るかといって、まず尿漏れをするようになると困ります。
尿もれの原因はいくつかあります。
膀胱炎、前立腺肥大症、脳神経の故障、更年期障害によるホルモンの変化、肥満・便秘・妊娠などによる膀胱の下垂、出産による尿道括約筋の筋力衰退、薬の副作用など。
一つ、もしくは複数の要素が重なって、尿漏れ・尿失禁は起こります。


加齢により自覚なしに尿を失禁するようになると、「おむつ」が必要になり(今はブリーフやショーツ型の尿漏れ対策商品も売られています)、膀胱は完全に沈黙の臓器となってしまったのです。


ただ、老人だから平気ということは決してなく、おむつやそれに近いものを履かされて日々を過ごすというのは、人間としての尊厳と共にプライドを失いかねません。
かといって何も打つ手はなく、そのままやがて寝たきりにでもなって、終焉を迎えようとしているイメージがあります。
老人だから仕方がないと思ってしまうかも知れませんが、そんなことはないのです。


「腎臓」「輸尿管」「膀胱」と、反射区を良く揉んで、足裏全体も良く揉んでいれば、高齢者とはいえ、尿漏れも尿失禁も治ります。
特に「膀胱」は、反射区が足裏、というよりも足の側面との中間にある反射区です。
ウォークマットのような踏み板を使ってもある程度は刺激ができますが、50%はマッサージ用の棒(グリグリ棒)などを使って上手に揉むことが大切です。
膀胱炎などの炎症がある場合は「リンパ腺」の反射区へのマッサージを追加します。
また、老齢により認知症や脳の病気になると取り返しがつきません。その予防のためと、尿意をしっかりと捕らえる脳神経の回復のために、「親指全体」を良く揉むことをお勧めします。
「胃」や「膀胱」など、口数の多い臓器は、故障するのも早いのですが、治るのも早い。
沈黙するまで放っておいてはいけません。
「膀胱炎」にしても「膀胱がん」にしても、必ず膀胱からのSOSが、痛みや頻尿というかたちで届くはずです。一刻も早く病院で検診を受けましょう。


そこから先は医療に頼るのはNGではありませんし、反射区療法をするのも良いでしょう。


ただ、一番の問題は「膀胱」の故障に至る、血液循環を含む体質の悪さ、臓器の衰え、細菌への抵抗力の衰えがあることを知っておかなくてはなりません。
膀胱が悪くなれば膀胱の対策だけをするのが良いと思ったら、第2弾、第3弾の試練が待っています。


そもそも膀胱が炎症を起こしたり、頻尿や尿漏れという形でトラブルを起こすのは、腎臓の機能に問題があるということを知らなくてはなりません。


腎臓は血液中の汚れを取り、毒素を中和して尿を作り、輸尿管を通して膀胱へと送り込みます。膀胱は尿が一定の量を超えると強い信号を出して、「早く排泄しろ」と言ってきます。


ところが、腎機能が低下していると、毒素の一部を中和せずに尿を膀胱に送り込んできますから、尿を溜めている間に、膀胱にダメージを与えてしまいます。
それが原因で炎症を起こしたり、腫れて頻尿となったり、おしっこの切れが悪いと感じるようになったりします。
腎臓が良く働いていないと尿の色も薄くなり、匂いもなくなりますので、思い当たる方は要注意です。


また、腎臓で石が作られて、腎臓で大きくなって落ちなくなれば腎臓結石、腎臓から何かのはずみで輸尿管に落ちて、そこで通路を塞いで留まると、尿管結石、尿路結石となります。激しい痛みにのたうちまわるほど、と言われるので、すぐに総合病院、ということになるでしょう。


無事尿管を通過して膀胱に落ちても安心できません。


通常はそのまま尿道から石も排泄されてゆきますが、膀胱の中に滞在する内に菌がついて繁殖するようなことがあれば、石が大きくなり、膀胱も炎症を起こしたり、排尿困難などのトラブルが起こります。前立腺肥大症がその一因となるとも言われますが、問題の多くは腎臓の不調にあると考えるべきだと思います。


膀胱の先、尿道を通り抜けることができなくて、尿道結石となることがありますが、それ以前に尿毒によって尿道が腫れ、通路が狭くなっていたと考えられます。やはり、腎臓からにしわ寄せがここまで及んで来ます。稀に尿道憩室なる異常によって石が溜まることもあるようですが、詳しくは病院での検査が必要となるでしょう。


いずれにしても官足法が基本としている、「腎臓」「輸尿管」「膀胱」の反射区を揉むことに始まり、足裏全体を徹底的に揉みつぶし、最後はまた「腎臓」「輸尿管」「膀胱」の反射区マッサージで終わる、これを真面目に根気良く行っていれば、膀胱のトラブルを避けられるだけでなく、腎機能の低下によって血液が汚れることからくる無数の災いも避けられるのですから、やらない手はないでしょう。


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