脱毛

脱毛


男性もそうですが女性にとって脱毛はより悩ましいことでしょう。
男性同様に女性もストレスとなることが多くなってきました。
その結果、生体バランスが崩れて様々な病気に発展する傾向があります。


なぜストレスが病気への架け橋となってしまうのかというと、ストレスによってアドレナリンという物質が過剰分泌されてしまうからです。
アドレナリンは血圧を上昇させ、脈拍を増やし、毛細血管を収縮させます。
瞳孔を開き、にわかに運動量が増えることに備え、血糖値が上昇します。
その状態は本来身体の運動能力を高め、不意の危険から身を守る緊張感を作ります。
興奮し力が沸いて活力も出ます。日中の活動にとってなくてはならないものです。


しかしストレスという、全く歓迎できない必要以上の精神的な緊張から、アドレナリンの放出が長く続いてしまうと、毛細血管の収縮によって血液の流れが悪くなります。
血液の流れが悪くなると、体の隅々に必要な酸素と栄養の供給が悪くなってしまいます。
それは人によって違う体の弱点を標的にして災禍を招きます。
どこに故障が起きるのか、不幸のアミダくじを引くようなもので、誰にも予測はできません。ある日突然気がつく、あるいは小さな芽からじわじわと広がって、事が大きくなってようやく気がつくことも少なくありません。


脱毛には四つの要素が影響しています。


一つは血液の循環不良です。
毛髪は毛細血管から毛乳頭が栄養を受け取って、毛母細胞というところが髪の毛を生成することで育ちます。
血液の循環が不足するということは、毛髪の生成に必要な栄養が充分に受け取れなくなるということを意味します。その結果髪の毛は痩せ細り、寿命を全うしないで果てることになります。これが脱毛です。


二つ目は脂質が血液中に多くなっている体質が問題です。
油分は本来髪の毛を守るために皮脂腺から微量に放出されて、髪の毛を潤わすもの。
少なすぎても多すぎても髪の毛にとっては良い環境ではなくなります。
時に脂質を溜めた血液を持つ人は、頭皮に油分があふれ出して、やがてそれが菌やほこりと一緒に固まって毛穴を詰まらせるようになります。
それが毛髪の成長を阻み、痩せ細らせています。


三つ目は「甲状腺」の亢進です。
甲状腺はストレスに反応して副腎からアドレナリンを分泌させます。
亢進、という状態は常にストレスがあるのと同じ状態で、甲状腺の興奮が冷めやらぬ状態を言います。有名なのがバセドウ病です。
自律神経失調症と似た現象が襲い、脱毛の原因になります。
毛細血管が閉じて、毛髪を作れなくなるのです。
バセドウ病まで進行しなくても、脱毛が気になり始めたら、甲状腺の亢進を疑う方が良いでしょう。その意味では「副腎」も落ち着かせることが必要でしょう。


最後に「生殖腺」の衰弱です。
かかとを良く揉んでみると、脱毛する人はかかとに嫌な痛みを感じる方が多いのです。
男性ホルモンの多い人が若ハゲになるということを言われた時期もありますが、その説は現在否定されています。
但し、脱毛と男性ホルモンには何がしかの因果関係はあると考えられています。
生殖腺が弱って、男性ホルモンに変化が起こることで、毛乳頭に障るのではないかと考えられています。つまり、男性ホルモンの多い少ないではなく、質の問題ということです。
であれば、女性の体にも男性ホルモンはありますから、生殖腺が弱って脱毛することが考えられます。


結論として、脱毛対策は以下のようになります。


○足裏を良く揉んで、全身の血行を良くします。基本ですね。
○内臓を整えて新陳代謝を良くします。足裏に位置する肝臓、胆嚢、そして腎臓も元気になれば、血液中の脂質は人並みに減ります。
○足の親指の下をくるりと回る「甲状腺」の反射区を特に良く刺激します。骨に食い込むように貼り付いていますから、注意して良く揉むようにします。
○かかと全体(裏、左右側面)が「生殖腺」の反射区です。裏だけでなく、左右側面も良く揉みしだくのが正解です。


ストレスによって、あるいは甲状腺の亢進によって毛細血管が閉じてしまうのは、元々血液の循環が悪い体質に問題があります。
はやりここでも、足裏の汚れ掃除は必須のようです。