官足法の便利帖

ナルコレプシー

ナルコレプシー


脳というのは、思っている以上にリアルに幻覚を見せることもあります。
夜中に幽霊を見た。
金縛りにあって、人の息遣いが聞こえた。
強い力で押さえつけられた。
など、心霊怪奇現象と言われるが、その全てを否定できないものの、脳が見せる幻覚には、人に本物と信じさせてしまうだけの説得力を持っているものもあります。


麻薬の常習者がリアルな幻覚を見る、幻聴を聞く、というのも脳の暴走ですが、本人にとっては現実にそこにあるように感じます。第三者にとってはその時の人の行動は異常に見えます。


集団催眠にかかって、あるはずのないものを複数の人が見てしまう、なんていうこともあり、現実との境を複雑にしています。


海外では、ローマ法王ベネディクト16世が、悪魔祓いを推進していると聞きます。
あの、悪魔に憑かれたとされる人が突然に人格が変わる様子は悪魔のせいなのでしょうか?聖水をかけて聖書と十字架をかざせば払えるのでしょうか?
イスラム経や仏教の信者の方はどうなるのでしょう?
疑問がいくらでも沸いてきます。


幻覚と現実の境はどの程度はっきりしているのでしょうか。


我々が実際目の前に普通に見えているものだって、実は映像と映像を脳がつなぎ合わせて隙間を埋めています。我々には全てが見えている訳ではなく、脳がスムーズに見えているかのように調整しているのです。


「半側空間無視」という症状があります。
それは、向かって左、もしくは右半分の視界にあるものが、見えていないのではなく、脳が無視をしてしまう、という現象です。
ですから、その人の片側に明らかに人が立っていても、見えない、見えていることを感じることができない、つまり見えていないと同じことが起こります。
ノートにメモを取っても、ページの半分がないかのように半分に偏ってメモを取っていたりまします。


ナルコレプシーという病気があります。


日本では2000人前後がナルコレプシーと診断され、未確認ではその100倍になるのではないかとも言われています。


以前、作家の故・色川武大さんが患っていたのが有名です。阿佐田哲也さんという、麻雀師としての顔も持っていっらしゃいましたが、麻雀の最中に、突然居眠りを始めてしまう。
戦後の生活の乱れもあったようで、その頃の生活が不健康であったと思われるのですが、後に胆石で入院したり、心筋梗塞で倒れ、最後は心臓破裂で亡くなったと聞きますから、相当腎肝も悪く、その為に頭部へのダメージがあったはずです。


ナルコレプシーは6万人に一人という奇病ではありますが、原因としては視床下部で作られるオレキシンという神経伝達物質が作られなくなり、睡眠障害を起こすものです。
金縛りの状態がひんぱんに起きたり、入眠時に幻覚を見たりするため、心霊現象と勘違いする人も出てきます。
気分が亢進すると急に体を支える力がなくなったり、日中たびたび強い睡魔に襲われ突然場所を選ばす眠り始めたりします。


首から始まった頭部への血液不足は、最初は甲状腺や副甲状腺に影響し、疲れやすい、気力がない、気分が塞ぐなどの前兆があります。
アレルギーにもなりやすい状況になります。
それから甲状腺の上に近い、脳下垂体というところに障りが出て、神経症、不安症に発展します。
そして更にその上部の視床下部にまで血液不足による酸欠が及んで、神経細胞を壊してゆけば、ナルコレプシーになるというものです。
これらは短期的には高山病で見られる症状に近いものがあります。
要するに、頭部・脳内への微弱な血液不足に伴う酸欠が問題であったと思います。


色川さんは、円形恐怖症と言って、丸いもの(卵やボールなど)が怖い、ということもあり、やはり脳下垂体系の神経症であったと思われます。


もう一人ナルコレプシーだった有名人としては作家の中島らもさんもそうでした。
この方は躁うつ病を持病としていたことからも、ナルコレプシーと脳下垂体、視床下部の隣接性は否定できないものと思います。


首の通りが悪く、頭部への酸欠が続いた結果です。
脳下垂体の更に上の視床下部にまで至るのですから、かなり強く不足があるに違いありません。


対処法は不眠症・自律神経失調症と同じ。
生活の習慣がかなり荒れていることも多いようなので、普段の生活から正す必要のある方もいるかも分かりません。


いずれにしてもこんな妙な病気、抗うつ剤や覚醒促進剤モダフィニル(モディオダール)などでは治りません。眠気を薬で一時的に防止しても解決はしません。


悪魔が植えた病気ではなく、自分で育てた種なんです。
食事に気をつけ、生活を正し、全身の血行をいかにして健康人のそれと同じにするか。
なぜそれが解決法なのか。
それを良く考えれば答えは見つかります。

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